images KaLib学術専門の電子書籍サービスです。読みたい学術雑誌が配信されているので仕方なくパソコンにインストールしていますが,アプリの使い勝手が悪いです。そもそも教科書はM〇Plusとか〇書jpとか漫画はKindleとか購入元別にアプリをインストールするのではなくて,電子書籍はお気に入りのリーダーでまるっと管理したいところです。まぁ購入元別にアプリが違うのはDRM(デジタル著作権管理)の為なので仕方がないのですが。
 
Windows版のKaLibでは,C:\Users\***\AppData\Local\KaLib\extracted 下にダウンロードしたEPUBファイルが保存されていますが,お気に入りの
EPUBリーダーCalibreでは開けなかったため恐らくDRM付のEPUBになっています知らんけど。ちなみにCalibreはDeDRMプラグインを使用することで電子書籍のDRMを解除することが出来る優秀なアプリですが,もちろんKaLibには非対応ですたぶん。そしてDRM解除は違法です!
一方でAndroid版のKaLibのEPUBはDRM無しで管理しているようなんです。そのEPUBを取り出せばお気に入りのEPUBリーダーでまるっと読めるって寸法です。
 
<Android版KaLibからEPUBを取り出した手順>
1.NoxPlayerにAndroid版KaLibをインストールする
2.展開されたEPUBが入ったフォルダをWindows側に取り出す
3.7-zipでEPUBへ再変換する
 
1.NoxPlayerにAndroid版KaLibをインストールする
NoxPlayerはWindows上でAndroidを動かすことが出来るエミュレーターです。スマホゲームをパソコンでやりたいって人たちが使うことが多いのかな。中国のアプリで広告も多めなので嫌がる人もいますが,簡単にAndroidの「rootを取る」ことが出来ます。「rootを取る」とは,従来は解放されていない管理者権限(root権限)をGetするってことだぞ(合法)。実際のスマホのrootを取るのは結構面倒ですが,NoxPlayerならたった2クリックで可能です。
noxplayer
そしてNoxPlayerには普通にGoogle playも入ってるので,KaLibをインストールして事前にターゲットの書籍をダウンロードしてアプリで1回閲覧しておきます。ダウンロードだけではなく1回閲覧することでEPUBファイルが展開されてDRM解除されるようです。
Screenshot_20241119-224849
 
2.展開されたEPUBが入ったフォルダをWin側に取り出す
目的のEPUBファイルは普通ではアクセスできない場所に眠っています。ですが今回はrootを取っているので普通にアクセス出来ちゃいます。NoxPlayerには元々Amaze file managerというファイラーが入っていますが貧弱貧弱ゥなので今回はFile Manager Plusを使用します。一見普通のファイラーですが,設定で「システムストレージを表示」「ルートアクセスモード」にチェックを入れることで急に超強力なファイラーになります。
Screenshot_20241119-225356
そして目的のEPUBファイルのありかは以下です。
/data/data/jp.co.miew.viewstock/Books
Screenshot_20241119-232053
本来EPUBファイルは1つの書籍が1つのファイルに格納されていますが,フォルダに内容が展開された形で管理されています。このフォルダをメインストレージのダウンロードフォルダ(/sdcard/Download)にコピーします。NoxPlayerはダウンロードフォルダや画像フォルダ(/sdcard/Pictures)に置いたファイルはWindows側からもすぐにアクセスできるようになっています(便利)。C:\Users\***\Nox_share\Download
 
3.7-zipでEPUBへ再変換する
EPUBフォルダのファイル構成は以下のようになっています。
epub
EPUBファイルはこのファイル群をzip圧縮して1つのファイルにしたものらしいです。ただ単純にzip圧縮するのではなく「mimetype は EPUBファイルの先頭かつ無圧縮で配置する」必要があります。このサイトを訪れるような逸般の誤家庭の皆さまにおかれましては既にインストール済みだと思いますが,7-zipを使えば簡単に実現可能です。
 
① mimetypeを選択 ⇒ 「+追加」をクリック
capture_002_20112024_120015
② ファイル名を「***.epub」,圧縮レベルを「無圧縮」
capture_001_20112024_115937
OKすると「***.epub」ファイルが出力されます。
 
③ 残りの「META-INF」「OEBPS」を選択
 ⇒ 「+追加」をクリック
capture_005_20112024_121403
④ 
ファイル名を②で作った「***.epub」,圧縮レベルを「標準」
capture_004_20112024_121105
圧縮レベルとか他の項目はたぶんいじらなくていいと思いますたぶんだけど。完成した「***.epub」はお好みのEPUBリーダーで閲覧可能なはずです。終了。
 
KaLibはスマホやタブレットでも読みやすいようにリフロー型(画面サイズに応じてレイアウトが流動的に変化する)のEPUBを採用していますが,学術論文とかは紙媒体やPDFで読み慣れたレイアウト固定のフィックス型のEPUBかPDFにして欲しかったなぁ。