「スタミナハンディカ~ム」のCMが懐かしい世代です。
皆さん,昔のホームビデオってどうしていますか?私はすでに有償のダビングサービスを利用してデジタル化しGoogleドライブで家族や親戚と共有しています。そしてさらにお盆や正月に集まった際にリビングの大画面テレビで(FireTV の YouTube のように)リモコン操作でお手軽に動画鑑賞したいなと妄想していました。しかし実際にYouTube でチャンネルを作ってみるとバックグラウンドミュージックなどの著作権問題や,子供のはだかんぼう水遊び動画などの規制が厳しく,たとえ限定公開にしたとしてもなんだかんだ自由にアップロードできません。そこで,使わなくなった古いPCをJellyfinでメディアサーバー化して運用することにしました。古いPCの再利用なので,なるべく安く,かつ手持ちのパーツを有効活用するように工夫しました。
*この記事ではJellyfinについては触れません
  

元のPCの構成・スペック


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元となるPCは,2018年にメルカリで18,000円ぽっきりで購入した中古PCです。リビングのテレビ台に置くとまるでブルーレイレコーダーに見える横置きPCケース「SilverStone Milo ML03」でPCを組みたくて探していた際に見つけました。手持ちのブルーレイドライブを組み込んで主にメディアプレイヤーとして使っていましたが,今では格安のブルーレイプレイヤーにその役目を譲り,ただのテレビ台の「お飾り」になっていました。
 
パーツ種別 パーツ名 / スペック
CPU Intel Core i5-3470S
マザーボード ASRock H77 Pro4-M (Micro-ATX,LGA1155)
メモリ DDR3-1600 4GB
グラフィックス CPU内臓(Intel HD Graphics 2500)
ストレージ 250GB SATA SSD(Samsung 850 EVO)
ケース SilverStone Milo ML03
電源 80PLUS PLATINUM 500W

この古いパーツたちを可能な限り活かし,常時起動のための省電力化とメディアサーバーとしてのパワフルな動画処理能力のために,部分的なアップグレードを施していきます。
  

CPUのアップグレード

通常,第3世代(Ivy Bridge)マザーボードのアップグレードといえば Core i7-3770 などが一般的だそうですが,今回の常時起動サーバー化においては「消費電力」と「発熱」が最大の敵となります。

そこで白羽の矢が立ったのが,サーバー向けのCPU「Xeon E3-1265L v2」です。

  • スペック: 4コア / 8スレッド,TDP 45W
  • メリット: Core i7-3770T(TDP 45W)のサーバー版にあたり,24時間稼働を前提に厳選された高品質な「石」
  • 価格: 今回はAliExpressにて2,000円で格安購入できました
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CPUスペック比較

今回は,元々搭載されていた省電力モデルの「Core i5-3470S」からサーバー向けの「Xeon E3-1265L v2」へ換装を行いました。本マザーボード(LGA1155)で換装可能な最強CPUである「Core i7-3770K」を交えたスペック比較は以下の通りです。

項目 ① 元の構成
Core i5-3470S
② 今回の選択
Xeon E3-1265L v2
③ 最強候補
Core i7-3770K
コア / スレッド数 4コア / 4スレッド 4コア / 8スレッド 4コア / 8スレッド
定格クロック 2.90 GHz 2.50 GHz 3.50 GHz
最大クロック 3.60 GHz 3.50 GHz 3.90 GHz
キャッシュ容量 6 MB 8 MB 8 MB
TDP (熱設計電力) 65 W 45 W 77 W
PassMark (multi) 4,365 5,058 6,516
PassMark (single) 1,880 1,585 2,076
中古市場相場 約 1,000円前後 2,000円
(AliExpressで購入)
約 9,000円前後
 

グラフィックボードの追加

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Xeon E3-1265L v2は内蔵グラフィックス機能を持たないためグラフィックボードの追加が必須となります。また,メディアサーバーとして外出先から視聴する際の動画変換を快適に行うには,ハードウェアエンコーダーを搭載したグラフィックボードの追加がベストです。

Milo ML03ケースの「ロープロファイル限定」という厳しい物理的制約の中で,最もコストパフォーマンスが高いのが中古の「NVIDIA Quadro P600」です。今回はヤフオクにて3,200円で落札しました。 
 

グラフィック性能比較:内蔵GPU vs Quadro P600

CPU内蔵の映像出力機能(Intel HD Graphics 2500)から専用グラフィックボード Quadro P600 を追加したことによる性能と機能の変化は以下の通りです。

項目 CPU内蔵
(HD Graphics 2500)
Quadro P600 サーバー運用におけるメリット
ビデオメモリ (VRAM) メインメモリと共有 2 GB (GDDR5) メインメモリを消費せず,高解像度の描画や複数処理が安定
ハードウェアエンコーダ Intel Quick Sync Video
(第2世代)
NVIDIA NVENC
(第6世代 Pascal)
CPU負荷をかけずに高品質な動画エンコードが可能に
H.265 / HEVC 配信 非対応
(CPU処理)
対応
(10bit / HDR含む)
現代の主力高圧縮コーデックをハードウェア処理可能

メモリ追加

元々4GBしか搭載しておらずもっさり動作の主犯格でした。本マザーボードは4スロットあり,最大32GBまで搭載可能です。

  • 今回の増設: ヤフオクでDDR3-1600の「8GB×2枚」を2,000円ぽっきりで落札し,元の4GBと合わせてて計20GB(dual channel)としました。

ストレージ構成:SSD+高耐久HDDのハイブリッド運用

実家に転がっていたLinkTheater LT-V200から取り出したNAS専用HDD「WD Red (2TB)」を流用します(なぜこんな良いものが眠っていたのか...)

WD20EFRX (2TB HDD)

  • NAS専用の高耐久設計: このHDDは高名な「WD Red」シリーズ(現WD Red Plus相当)であり,24時間365日の連続稼働を前提に設計されています。ヘッドの待避寿命(ロード/アンロードサイクル)も600,000回と極めてタフです。
  • 高信頼なCMR方式: データの書き込み・読み込みが極めて安定しており,一部の安価なHDDで懸念される「書き込み速度の大幅な低下」がありません。
  • 省電力・低発熱・静音性: 回転数を抑えた「IntelliPower (5400RPMクラス)」設計のため,消費電力が非常に低く(アイドル時約2.7W),発熱や回転音もほぼ気になりません。
  • デメリット: 経年劣化のリスク

まとめ:古いパーツに新しい命を

パーツ種別 元のスペック アップグレード後 費用
CPU Intel Core i5-3470S
(4C/4T, TDP 65W)
Intel Xeon E3-1265L v2
(4C/8T, TDP 45W)
2,000円 (AliExpress)
メモリ DDR3-1600 4GB
(2GB×2枚 / dual channel)
DDR3-1600 20GB
(2GB×2枚 8GB×2枚/ dual channel)
2,000円
(ヤフオク)
グラフィックス CPU内蔵
(Intel HD Graphics 2500)
NVIDIA Quadro P600
(VRAM 2GB)
3,200円
(ヤフオク)
ストレージ SSD 120GB (SATA) SSD 120GB (OS用)
+ HDD 2TB (データ保存用)
0円 (手持ち)
合計費用 - - 合計 7,200円

わずか7,200円の追加投資で,24時間常時起動に耐えうるサクサク快適な動画サーバーを構築することができました!

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私はバッテン派です